今回はストップロスの置き方に関するメモです。
注目される価格は揉まれる
ラウンドナンバー、直近高値安値、その他テクニカル上注目される価格帯…
これら価格帯のブレイクアウトはエントリーを仕掛ける根拠になりえます。一方で、これら価格帯をストップロスに定めるべきではありません。
ストップロスは、ある単一の価格に到達した時点で執行される注文です。
一方で注目される価格は揉まれる傾向があります。そのため、注目される価格が揉まれた後サポートとして機能したとしても、そこで設定したストップロスは既に執行済、損失確定となることが多いです。
そもそもストップロスの目的とは
改めてストップロスの目的を考えてみると、
- 許容損失額を予め決める(許容値幅xロット)
- エントリーした意図と反対に価格が進んだ、と認め降参出来るポイントを決める
の2点です。
そのため降参できるポイントの設定のために、「注目される価格帯を抜けたら損切」というストップロスを置きたくなるのは人間心理上仕方のないことです。
しかし、上述の通り、そもそも注目される価格帯は揉まれるものなので、安易なストップロスは損切貧乏の原因になります。
エントリー時点で降参するポイントを見極めること
注目される価格帯そのものにストップロスを置く以外の方法で、
エントリーする時点で、どうしたら降参ポイントを決められるか考えてみましょう。
以下は例です。
- (注目される価格からの)ブレイクアウト認定値幅の基準を決める
- エントリー時点のボラティリティ等数理的な根拠に頼る
- 一律○○pipsと、テクニカルから脱却したストップロス基準を持つ
注目される価格(サポートとして設定)が大幅にブレイクアウトされた場合、それは既に反対方向への価格の転換が起こったと見ることが出来るでしょう。例えば、注目される価格帯から平均的な値幅x2(ローソク足2本分)も行けばブレイクアウトだと思うのであれば、ATRx2の値幅を加味してストップロスを決めましょう。行きすぎるくらいがちょうどよいと考えられます。
あるいは、ボラティリティ等数理的根拠に頼るのも良いでしょう。ポジションをホールドする想定時間相当のボラティリティ(σ、atr)をストップロスに設定すれば(例:4時間ホールドするなら4時間足1本分のボラティリティ)、少なくともストップロスのあたりで価格が揉みあって反発し苛立つことも少なくなりそうです。
あるいは、必ず毎回10pipsの値幅に設定する、と言った決め切り型も有効でしょう。完全に自己都合のストップロスになりますが、市場心理と切り離されているが故に見透かされたようにストップロス執行後価格が反転する、という失敗はなくなります。(そもそも関係がないのです。)ただし、この場合もトレードする時間のボラティリティを加味して、安易に短すぎるストップロスを定めないことが重要でしょう。
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