テクニカル分析より資源等商品市場を学んだ方がFXは早く上達する

ファンダメンタルズについて思うこと
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今回は、テクニカル分析より資源等商品市場を学んだ方がFXは早く上達する、という考えについて説明します。

*資源等商品市場を学ぶ=ファンダメンタル分析の中でも特に資源輸入が一国の経済にどう影響を与えるか、という観点で述べていることご承知おきください。

資源等商品市場を学ぶことで得られる知識

資源等商品市場を学ぶと、大まかに以下のようなメリットがあります。

  1. ファンダメンタルの根本要因がよくわかる
  2. 経済指標の解釈がしやすくなる
  3. トレンドの予測がしやすくなる

ファンダメンタルの根本要因がよくわかる

外国為替市場において、為替相場の変動には、多数の要因が影響を与えますが、その中でも大きな要因のひとつが商品価格なのです。例えば原油価格が上がると石油輸入にかかる費用が増えるため、輸入国においては経済が疲弊すると見られ、通貨価値が下落しやすくなることがあります。

石油はエネルギーのみならず化学製品の原料でもありますから、国内の電気代、生活用品の値上げにつながります。値上げした分は付加価値向上ではなく、輸出国への石油代ですから、国富が流出し、その分経済が疲弊するということです。これが小麦、とうもろこしなどの商品であっても、輸入品であり経済活動の上流に位置することは変わりません。

商品価値の動向を理解するということは国家の経済活動(FXにおけるファンダメンタル)の源流に近い動きを把握することと言えます。

経済指標の解釈の助けになる

為替相場に影響を与える経済指標の中には、資源価格に関するものがあります。例えば、オーストラリアドルの相場に影響を与えるGDPや失業率などの経済指標には、鉄鉱石や石炭などの資源価格が含まれています。そのため、資源価格を理解することで、これらの経済指標の解釈がしやすくなります。

トレンドの予測がしやすくなる

FXにおいては、トレンドを正確に予測し、トレンドフォローすることが非常に重要です。上記の通り、商品価格動向は国家経済活動の上流に位置し、商品市場を知ることで、今後発生するFXのトレンドを想像することが出来るようになります。

また、商品市場においては、要人発言など雰囲気ではなく、実体的な需給バランスに大きく価格が影響を受けます。例えば、戦争、輸出国規制、悪天候等々によって、今と比べて小麦が1億トン生産量減少したとしましょう。これに対しどのような要人発言があっても、足りないものは足りない、ということは自明ですから従って今後小麦価格が上昇トレンドになる、ということが分かりやすいのです。

従って、商品市場➡FXの順にトレンドを予測することでトレンドの予測難易度を下げることが出来ます。

テクニカル分析の弱点

一方で、テクニカル分析を強く推奨する方たちの意見としては、ダウ理論にあるように「市場参加者の思惑が全て市場に反映されている(からファンダメンタルを知る必要はない)」というものがあります。

こうした意見について、その課題・弱点について説明します。

テクニカル分析は背景要因分析まで出来ない

テクニカル分析では価格変動のパターンを見つけ出しそのパターンからトレンドを予測します。

しかし、残念ながら実際のところ市場の価格を決めるのはパターンではなく、その背景にある実体経済(とその将来見立て)なのです。

例えば、世界全体で見た時資源高で輸入国である日本の経済が弱体化するとみんなが考えているのに、価格パターンとしてダブルボトムになったから、円を買うべき、という主張があったとしてどちらが適切な見立てと言えるでしょうか。

また、イベントにより大きく相場が影響される場合、それはテクニカル上は読み取れません。(精々出来高が大きく変動する、というくらいでしょうか)背景要因をテクニカル上評価できない以上、テクニカルで全ての情報が織り込まれた市場を分析できる、というのは間違った言説なのです。

ヒストリカルデータは将来価格変動予想に影響を与えない

テクニカルトレード分析は、過去の価格変動から未来の価格変動を予測するため、過去の価格変動に偏りがあると、予測が外れる可能性があります。また、過去の価格変動は、市場環境が変化した場合には、必ずしも未来の価格変動に影響を与えないことがあります。

例えば2022年ロシア紛争が起きたことによる資源高、為替変動は、2021年までの過去データにおける市場動向とは全く異なるものでした。過去データが紛争というイベントを前提とした価格動向になっていないからです。また、同様に2022年の価格変動データを2023年以降一様に当てはめることもまたおかしい、ということが分かるかと思います。

まとめ

以上のように、実際のところ市場で機を見てFXトレードをするのであれば、過去データによるテクニカル分析をするよりも、まず商品市場を知り、実体経済を想像することが上達の近道だといえるのです。

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