リスクリワードとの向き合い方

トレードそのものについて思うこと
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今回のテーマは「リスクリワード(以下、RR)との向き合い方」についてです。

まず、RRとは何?という人はOANDA様説明ページを参照ください。

こちらのページにも書かれていることをざっくり言うと、要はRRの背景には、「損失許容幅と同じ、あるいは多くの利幅を取ることで、勝率は50%以下でも利益を伸ばすことが出来る」、という考えがあります。RRはすなわち勝率、リスク管理論に分類される考え方です。

今回記事ではリスク管理論のことを書くつもりはありません。あれは基本掛け算割り算ですので。

今回書きたいこと、それは例えば以下のような…

  • RR1対2の手法で無事利確できたけど、結局1対8くらいまで伸びて悔しい~~どうすればいいの?
  • RR1対3の手法で1対2.8まで行ったけど、その後建値まで戻っちゃった…RRの設定間違えてる?

といったモヤモヤに対する対症療法的な話です。

リスクリワードを設定しつつ、柔軟に細かく刻んでみる

ということで、まずは「当初RRは設定する」けども、実際の手仕舞いにおいては柔軟に対応してみる、というアイデアです。

なお、この場合、まず当初RRの設定はその手法の過去検証結果やその平均値に基づいたものであることが前提です。「とりあえず、RR1対10に設定してみようw」では取れるものも取れませんので。

非常にざっくりですが、以下のような例で期待RRを設定していると考えてみましょう。

この場合、20回はRR1対1にも届かない負けトレでしたが、それ以外は1対1以上の勝ちトレになった、ということです。(異常に結果が良いですが、適当に作った参考例なので突っ込まないでください。)

この場合、それぞれの地点1点のみでRRを設定すると、

  • 1対1の時… 1 x 80/100 = 0.8(トレード1回あたり。以下同じ)
  • 1対2の時… 2 x 50/100 = 1.0
  • 1対4の時… 4 x 30/100 = 1.2
  • 1対8の時… 8 x 5/100 = 0.4

となります。この場合、1点のみRRを設定するなら最も期待値の高い「1対4」となるわけですね。

期待値に則した分割利確

さて、上記でほとんどネタばらししているようなものですが、「RR1点決めより、到達地点比率に応じた割合で分割利確したほうが、より期待値もアップ+精神衛生上も良いのでは?」というのがこの分割利確アイデアになります。

検証結果のうち「その地点まで到達した割合」に基づく量のポジションを都度手仕舞っていく、ということですね。

例:各トレードドル円100lot保有したとして、1対1地点で38lot、1対2地点で25lot、1対4地点で31lot、1対8地点で6lot手仕舞う指値注文を出す。

こうすることで、検証結果の期待RR同様、トレード1回あたり2.1のRRを獲得できることになります。

とりあえず、RR1対1で38%もポジション手仕舞えてしまうので、気も楽になりますよね。

目標RRに多少の裕度を持たせる分割利確

こちらは①よりももっと単純な話。いよいよ目標RRにたどり着こうかというときに、反転して悔しくなるよりは…ということで、

  • 例えば、RR1対3を考えている時、半分はRR1対2.5で利確してしまう。
  • その代わり、残りはRR1対3.5にする。

本当に対症療法的な方法で、「じゃあRR1対3.5行かなかったらどうするんだ」という疑問はあります。

が、「RR1対3まで伸ばそうとしている自分の意図がバレている、狙われているのではないか」というよくわからない妄想を排除するのに、ある程度効果的かと思います。

リスクリワードによらない手仕舞いルールを持っておく

RRの話をしていたんじゃないのかよ、と思われるかもしれませんが、こちらも大事な話。

あなたが設定したRRは、あなたの都合で作ったもの。一方で、市場はその時の市場なりの動き方をします。せっかくある程度利益が出たのに手仕舞えず戻ってしまうケースは究極的にはこのズレのために生じています。

では、どうするか。

インジケーターによる手仕舞いルール

RRとは別の第二の手仕舞いルールとして、(買いポジの場合)例えば、

  • ローソク足が移動平均線を下回ったらor移動平均線がデッドクロスしたら手仕舞い
  • RSIが70を超えたらor下回ったら手仕舞い

等々ネガティブのシグナルが出たら手仕舞いする、というルールを持っておくことが良いでしょう。

基本的にはネガティブなシグナルが出るところにストップロスを置くものですから、結局ストップロスと同じでは?という気はしますが。

時間による手仕舞いルール

こちらは、「流れが変わりそうな時間になったら時間切れ、手仕舞い」とするルールです。

  • 東京時間に持ったポジションをロンドン時間になったら手仕舞い
  • ニューヨーク時間に持ったポジションを東京時間になったら手仕舞い など

スイングトレード等保有時間によっては使えませんが、流れを捉えて悪い方向に動き出しそうなら手仕舞いするところにある程度の合理性があるものと思います。個人的にはインジケーターのシグナルよりもこちらの方が手仕舞いにおいては効果的かと。

最後に

リスクリワードに関するアイデアは複雑で、本来的にはこんな数千字ではとても纏められるものではないのですが、一旦はここまで。

名著「マーケットの魔術師」には、確か「RRは1対3以上で、必ずそれを遵守すること」、といったルールを持つトレーダーの話があったやに記憶しています。(もっと高RRだったかも)

その話の趣旨は、単純な「低勝率高RR手法最高!」ではなくて、「高RRを設定する+そして待つことは人間心理的に難しい、がそこにこそ優位性がある」というものだったかと。

システムでも、裁量でも結局RRを設定するのは人間です。RRをいくらに設定するかは各トレーダーの方針次第ですが、きちんと向き合い続けられるルール設定が肝心です。

ではまた。

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