RSIダイバージェンスのパターン分析【ドル円1年分/16回】

テクニカル
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今回は、過去記事「パターン分析」の方法をもとに、

実際の「RSIダイバージェンス」パターンの優位性を分析してみます。

RSIダイバージェンスのパターン分析について

先の記事でもあげた通り、パターン分析には、

  • パターンの定義
  • トレンド発生確認方法の定義
  • 情報収集期間の定義

といくつか定義が必要です。

パターン分析では、「パターン発生後にトレンドが発生しているか」をまとまった回数検証することでパターンの優位性を分析します。

RSIダイバージェンスの定義について

まず、ダイバージェンスの定義については、以下の通りです。

 ダイバージェンスとは、価格が示す方向性と、オシレーターが示す方向性の動きが逆行する(乖離する)ことです。

RSIを逆張りに用いる場合のポイントや注意点について解説:OANDA JAPAN様

仕組みの解説等にあたっては、上記OANDA様ページが詳細であるためそちらを参照頂くとして、

今回検証にあたり具体的な「RSIダイバージェンス」発生ポイントを定義する必要があります。

上記の通り、ダイバージェンスは価格とオシレーターの値が逆行する状態のことを指しますが、そのような状態は連続して発生するため、別でポイントを定義しなければ検証に用いることが出来ません。

ここでは、RSIダイバージェンスの定義を以下の通りとします。

  • RSIが70(30)を超える(この時のレートを比較用レートとする)
  • RSIが60(40)内に戻ってくる(この時のレートをダイバージェンスレートとする)
  • ダイバージェンスレートが比較用レートを超えている(70超過の時は上に、30超過の時は下に)

これらの条件を満たした場合、RSIが60(40)に戻って来た時点で「RSIダイバージェンス発生」とみなすこととします。

トレンド発生確認方法の定義について

こちらは前回通りです。

「線形回帰チャネル」でパターン発生後の価格系列相関係数を、

「True RangeーAverage True Range差」でパターン発生後ボラティリティ拡大の程度を確認します。

情報収集期間の設定について

今回も前回「ゴールデンクロス」パターン同様以下の通り設定して情報収集します。

  • 情報収集期間:2021/1/1-2021/12/31
  • データ収集区間:1週あたり1回(パターン発生時点)=1年間で最大52サンプル収集
  • パターン発生時間足:4時間足(1週あたり30本)

今回、結果として16回の「RSIダイバージェンス」発生を確認できました。

RSIダイバージェンスのパターン分析結果

上記に基づきRSIダイバージェンスのパターン分析をしてみた結果は以下の通りです。

なお、相関係数については、「パターン発生した4時間足~翌週の終わり」

直後TR、ATRについては「翌週の始まり~翌週の終わり」でデータを取っています。

TRなどにつき、翌週1週感をベースにしてデータを取っているのは週足で価格比較するためです。(4時間足でトレンドが発生していれば、翌週くらいまでは続くだろう、という検証意図も含む)

結果をまとめた雑感としては以下の通りです。

  • パターン発生後1週間を通してみれば、価格系列相関がマイナス(マイナス、というのは狙った方向と逆の方向に価格が進展した場合を指す。絶対値は変わらず正負のみ反転)となる結果が多い。これは、RSIダイバージェンス発生後暫くすると、価格は再度トレンド方向に向けて反転回帰するため(実際のチャート画像を後に掲載)
  • 平均しておしなべてみた価格系列の相関係数は、-0.031。つまりRSIダイバージェンスが4時間足で発生したとしても、その後1週間の流れでトレンドは発生しないということ。
  • また同様に直後TR-ATRの差はごくわずかで、RSIダイバージェンス発生したからといって、ボラティリティが拡大するわけではないということ。

RSIダイバージェンス発生をみてトレンド発生(原理上はトレンド転換)を期待できるかという今回検証の結論は「トレンド発生は期待出来ないということになりました。

参考:チャート画像で見るRSIダイバージェンス

今回検証で用いた16回分のチャート画像を、四半期に分け以下添付します。

RSIダイバージェンス自体の原理、つまり「トレンドが十分伸び切り、勢いが弱まるあたりを事前に察知する」仕組みは興味深いものです。

実際にRSIダイバージェンス後、勢いを失い、急反転した例も何度か見受けられます。

しかし今回検証の通り、RSIダイバージェンスにはそのままトレンドを反転させる、というほどの力は無く結局はトレンド回帰、またはヨコヨコ相場が始まってしまいます。

トレンド発生に沿った手法を使う場合、RSIダイバージェンスはエントリーの根拠とはなりえません。手仕舞い根拠として使うくらいかと考えられます。

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