今回は、線形回帰チャネルと前日高値安値フィボを用いた、「東京~ロンドン時間切替戦略」について紹介します。
本戦略は、デイトレードかつ16時に一度のチェックでほぼ作業が終わるので、
に向いているかもしれません。
戦略コンセプト、戦略概要の順に沿って説明するので、具体的なところを見たい方は戦略概要からご覧ください。
※なお、使用に当たっては必ず各自のトレード環境で事前検証頂きますようお願い致します。
東京~ロンドン時間切替戦略のコンセプト

本戦略コンセプトの説明に当たり、市場と値動きの関係や、前市場の値動きをブレなく分析する方法について説明します。
市場と値動きの関係について
市場と値動きの関係については、以前記事でも触れました*が、以下のようなポイントがありました。
- 東京(大体9時スタート)、ロンドン(大体16時スタート)、ニューヨーク(大体21-22時スタート)がメインの市場と見る
- 各市場の終わり/始まりのタイミングでは各国の機関投資家が、ポジションをクローズ/エントリーする(仮説)
機関投資家が市場に対する影響力を持っている、という前提に立てば、各市場の始まりに機関投資家がシナリオ立て+エントリー、そして終わりにはクローズ(リスク回避のため)しており、それに沿って市場は動いていく、と考えられるでしょう。(あくまで仮説です)
さらに言えば、オープン時に機関投資家が狙っているのは前市場の価格の歪みであったり、溜まったポジションであると仮定してもよいでしょう。
実際の市場を見ていて、とりわけ東京~ロンドン時間の切替で値動きが加速、反転する傾向があるように感じます。同じように感じた方も多いのではないでしょうか。
*以下、以前過去記事です。
なお、補足として毎日決まった時間にチャートに垂直線を描画するインジケーターとして、
があります。(Trading View用インジケーターです。)
これで9時、16時、22時に垂直線を自動的に引けるようになります。
前市場の値動き分析について

さて、上述に沿って考えれば、「前市場の値動き」を分析し、市場切替後に前市場と異なる角度の動きが始まったらエントリーすれば、高い勝率、リターンを得られると言えそうです。
「前市場の値動き」を分析するにあたっては、一定時間内だけの傾向を見る、という意味で平行チャネルorトレンドラインを描画することが適切でしょう。
さらに言えば、一定期間内の線形回帰+標準偏差をもとにチャネル描画してくれる線形回帰チャネル*が最もブレなく、楽に「前市場の値動き」を分析できるインジケーターであると言えます。
この場合、つまりは「東京時間に形成された線形回帰チャネル」をロンドン時間でブレイクした場合、それに沿ってエントリーすれば高い勝率を得られそう、ということです。
*線形回帰チャネルについては、以下過去記事で触れています。
参考補助線:前日高値安値フィボ

なお、上記まででコンセプトとしては完成なのですが、「今値段はどのあたりにあるのか」を知るための補助線として「前日高値安値フィボ」*を追加してみます。
Auto Fib Retracement(こちらもTrading Viewインジケーターです。)
これで、〇本前の高値安値及びその間のフィボナッチが描画出来ます。
東京終了時点で、高値(安値)圏にある場合、その後ロンドン時間で
- 高値(安値)更新➡別の角度でトレンドが加速
- 仲値圏に回帰➡トレンドが反転
ということが見えてくるのではないかと考えます。
*以下過去記事です。
東京~ロンドン時間切替戦略の概要
さて、上記コンセプトに沿って、具体的なトレード手法を組み立ててみましょう。
まず、前提として対象、時間足は以下の通りです。
- 対象:FX
- 時間足:15分(各市場間の値動きを追える範囲で、1分~1時間くらいでも可)
次に、具体的な手順を定義しましょう。
【東京市場の分析】
- 16時時点で、9-16時間に線形回帰チャネルを描画する
- 線形回帰チャネルの係数(+前日高値安値フィボの位置)を確認する
- 係数が一定以上(+高値圏or安値圏)の時、以下に進む
【ロンドン時間のトレード】
- 東京時間チャネルのブレイク+高値(安値)更新➡東京順張りエントリー
- 東京時間チャネルのブレイク+仲値圏回帰➡東京逆張りエントリー
【クローズ条件(例)】
- の場合、市場切替(⇒ニューヨーク)等でクローズ
- の場合、反対の安値(高値)圏到達でクローズ

あくまで一例ですが、実際のチャートで試した例が上図になります。(2.の場合)
東京時間(水色~青色)の上昇チャネル否定(+前日高値安値フィボの高値圏割れ)後、大きく価格が下落するパターンとなっています。
もちろん、必ず毎日こう、というつもりは一切ないのですが、上図のようなパターンをよく見るものの、どうやってエントリーすればいいのか分からない方も多かったのではないでしょうか。
本戦略はこのような価格の傾向、切替わりを簡単にかつピンポイントで狙える手法となっています。
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