最近、米国債10年利回り(以下、US10Yと呼びます)が2%を越えそうだ、というニュースを見かけます。
こんな時は、日本国債10年利回り(以下、JP10Y)も一緒に上がるんですが、桁が1桁くらい違う。
US10Yが0.1%上がる(下がる)時は、JP10Yは0.01%上がる(下がる)感じ。日本円が低リスクと言われる所以ですね。
でもって、二国通貨間金利差はそのまま将来期待為替レートであるというのが、教科書に書いてある「カバー無金利パリティ」の考え方。(参考:金利平価)
金利差が織り込まれて今のレートがあるとすれば、利回りスプレッドが拡大(=米金利>日金利)すれば、ドル円は増価する、ということ。本当にそうか、調べてみました。
なお、国債利回りのTrading Viewでの調べ方については、以下ページを参照ください。
ドル円と米日国債(10Y)利回りスプレッド(いずれも対前週増減)
ドル円と米日国債(10Y)利回りスプレッドについて、相関があるんじゃないかな~ということで散布図にしました。2016年6月から2022年3月まで、週次データを抽出。(from trading view)
前の週との増減をデータとして集めています。例えばN週:ドル円115円、Nー1週:ドル円114円であれば、N週のドル円増減は+1円、とこんな感じ。利回りスプレッドも同じです。
ほい。

あ^~~これ絶対相関あるやつじゃん。
相関係数をエクセルでちゃちゃっと引くと…
相関係数 0.814732
あったよ!強い正の相関が!でかした!
(相関係数の参考:複数の変数の関係性を見る)
まとめ
ちょっと危ないくらいラフなまとめ方をしますと。
- リスクオンの時は、米日金利スプレッドが拡大する⇒ドルが相対的に増価するのでドル円買い
- リスクオフの時は、米日金利スプレッドが収縮する⇒ドルが相対的に減価するのでドル円売り
で、いいのではないかな、という個人的意見。
「有事のドル買い」かな?「有事の円買い」かな?かなかな?…ではありません。
格言をうのみにしているとカモになりまっせ。
ではまた。
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